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5.へんろ道と道しるべ
歩きの遍路道は、昔から残された標識や遺された文書や土地の言い伝えから、大勢の方の努力によって復元整備された道であり、1200年前からとは言わないが少なくても道路整備が行われた明治以前の道だった。 従って山道や田んぼの畦道や小川の堤や、時には民家の庭先やこんなところがと思うような細い裏道であったりする。 この道は土の道で足にやさしい快適な歩きができたが、土地の人と会うことも少なく、自販機や店もあまりない。 また、新道が出来て取り残された村や町の旧道は、昔からの家並みや商店があり生活の匂いがした。ここは幹線道路から脇にそれるだけで、地元の車が通るだけの静かな道だった。 この2つの道はメイン道路からの入り口や分岐点には、必ず道しるべがあるので見落とさない限り心配はなかった。 逆に山道から林道・農道や車道に出たところに、右か左かの印がないので注意が必要だ。都市部には道しるべは無いと思って歩いた方がよい。 主要分岐点に立つ道しるべの支柱や山道にさがった遍路道の札、また電信柱やミラーに貼られ
保存協力会のマーク以外にも「四国の道」やその土地土地で作成した道標など、いろいろな形での標識があった。 その中でも先輩遍路の残した道しるべほどうれしいものはなかった。 この道に間違いないと思って歩いても、次の標識がなかなか出てこない時や、わかりにくい山道などは往々にして不安にかられる。そういう心理を見抜いたようにガードレールや電柱に、マジックで矢印⇒が書かれ、枝にさがった布きれがあった。 歩いた人でなければ絶対にわからない必要な箇所だった。不安な気持ちの時に見つけた道しるべはまるで後光がさすようだった。 |
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