四国遍路170万歩の旅

−定年遍路道中記−







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4月4日(日) 16日目 「もっとのんびり歩こう」  雨

7:00宿出発…大善寺13:00…土佐久礼・福屋旅館16:00着  <36.5キロ 48,783歩>

番外札所大善寺
土佐久礼・福屋旅館
 

  一晩考えて足摺岬までを1日多くした。青龍寺から岩本寺までは約55キロ、岩本寺から10キロ先の佐賀温泉までの2日間の行程はそのままにして、佐賀温泉から金剛福寺までの約77キロを2日間から3日間に変更、8日は金剛福寺の宿坊、6日は大方町のうすき旅館、7日と9日は下の加江の安宿旅館に泊まることにして予約を入れた。

 起きたら雨で、迷わずスカイラインはやめて旧道を行くことにした。高知地方の降雨確率は午前中60%、午後10%で最高気温は16度と寒そうだ。今夜の宿は2人より6キロ先なので一足先に出て宇井大橋を打戻り、23号線にでた。

この道を道なりに行けば須崎で国道にぶつかる。道順の心配はなく急ぎ足で歩いた。
 浦の内中学校の手前で後ろから来た車が私を追い越して停まると、女の人が飛び出してきて、「お遍路さん、お接待です。お使いになってください」と包みを手渡された。「雨だから納札は結構ですから。気をつけて」とすぐ車に乗って走り去った。須崎市浜町の加藤さん・本川さんのお名前で「あなたの旅が安全で豊かなものでありますように!」とのメッセージと共にたくさんのバンドエイドが入っていた。
須崎の案内板


 11時に雨があがり、浦の内湾から須崎に向けて快調に飛ばした。満開のさくらの向こうに住友大阪セメントの工場が見えた。その約2キロ手前に「へんろ道のご案内」と書かれた掲示板があり、ガラス戸を開けると「同行二人 へんろ道(歩行者用)のご案内」として、この須崎市押岡の現在地から須崎市内を経て岩本寺までの約36キロの略図が、自由に持っていけるよう置いてあった。地図は歩き遍路にとって一番心強いお接待でありその心遣いに感謝し遠慮なく1枚いただいた。

 この須崎からは竜馬の脱藩の道「梼原(ゆすはら)街道」が始まる。遠回りになるが市街地に入り、番外札所大善寺に参拝、大師堂裏の須崎港が一望出来る小高い丘で一休みした。今日は朝からまったくの単独行だったがここでひとりのお遍路さんに追いつかれた。60代半ばの岡山の人で、車で回ったが歩きがうらやましく3月6日から13日までに33番まで歩き、今回は昨日34番から歩いていると言った。
 今日の福屋旅館、明日の佐賀温泉と宿が同じだった。焼坂トンネルを出てから旧道に入り、橋を渡ると「添蚯蚓(そえみみず)へんろ道」への道しるべがあった。その先を左に折れると福屋旅館が見えてきた。

 足首にポツンとできた湿疹?が両足のふくらはぎまで広がってきた。虫に刺された覚えはないし、何かに(生卵?カツオ?)あたって蕁麻疹ができたのか、それとも漆にでもかぶれたのか?原因がわからなかった。
 これからの障害になっては困ると思いながらも処置方法もわからず、別に痛くも痒くもないのでそのまま放っておくことにした。

 
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