しばらく待っているとその若者が運転する小さな車がやって来て、「乗れ」という合図をする。荷物を載せて出発である。友人には申し訳なかったが体格がいいので前部席に座ってもらった。「プリペイド・タクシー」の女性によると1時間半の距離とのことである。かなり遠い。
走り出した。最初は気持ちよくという言葉があてはまる、と思っていたが、次第にスピードが上がり出すとビュンビュンという言葉がピッタリ。次から次へと車を追い抜いていく。対向車など「へのカッパ」である。途中まで四人で冗談など言っていたが途中からは声が出なくなった。しかもメインロードを外れ、抜け道を走り出したようである。我々、四人の送迎に往復3時間もかけていては次の飛行機の客を逃してしまう、とでも言いたげなスピードである。 |