第108回 東上会ハイキング

 第108回東上会ハイキングは、晴天に恵まれた12月15日(土)にJR西日暮里駅を起点に谷中・上野界隈の歴史散策と銘打って開催されました。
「写真撮るだけで失礼寛永寺 行々子」
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 今回も参加者は30人、いつもの通り10時にコース説明など朝礼のあと、まずは急傾斜の坂道の「道灌山」登りからスタートです。今は頂上が「西日暮里公園」になっていますが、江戸・明治の昔には秋のスズムシの泣き声を聞きに庶民が集まった地であり、富士山を眺めた富士見台でもあったようです。
この山に立った洲戸さんは
「道灌が江戸を睥睨(ヘイゲイ)した小山 行々子」と雄大な川柳を詠んでくれました。

 道灌山から史跡に残る諏方神社など寺社が多い諏訪台通りを日暮里方面に下り、最初の目的地は「夕やけだんだん」です。誰が名付けたのかわらべ歌に出てくるような名前の階段の下には「谷中ぎんざ」の商店街が並び、まるで「ALWAYS 三丁目の夕日」に出てくるような風景が広がっています。

 次に訪れたのが「朝倉彫塑館」、東洋のロダンとも称された明治から昭和にかけての彫刻家の作品が展示されており、昭和10年に建てた自宅・日本庭園とともに文化の香りに浸るひと時を過しました。 「昭和初期贅を尽くした彫塑館 行々子」

 この谷中近辺には寺も多く、明治維新の際の上野戦争で官軍が打ち込んだ鉄砲の弾痕が門に残る「経王寺」、また一茶がたびたび訪れた月見寺とも称される「本行寺」を見て、谷中墓地に入ります。ここには、有名人の墓が多くありますが昭和32年放火により焼失した五重の塔跡を見て、最後の将軍「徳川慶喜」の墓へと歩きました。墓所は広く鉄柵で囲まれた中に、夫人と並んで円墳として祀られています。「慶喜(ヨシノブ)の墓は葵の柵の中 行々子」 次いで、徳川家の菩提寺「寛永寺」で記念写真を撮り、上野恩賜公園に入ります。残念ながら予定していた奏楽堂は休館で入れず、噴水広場で昼食休憩をとりました。この時間帯には、暑いくらいの小春日和になりゆっくりと休憩を楽しみました。

上野恩賜公園西郷隆盛銅像前にて
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 午後は、公園の桜並木を散策、林家三平師匠の未亡人香葉子夫人が建立・寄贈した「時忘れじの塔」(関東大震災・東京大空襲慰霊時計台)を経由して、「西郷隆盛銅像」へ到着です。西郷どんの銅像には、殆んどの人が何年・何十年振りで、それぞれの思い出を持っての再会で、感慨も一入だったようです。
 西郷さんと別れ、彰義隊の墓また清水観音堂から最後の行程の弁天堂から不忍池に入ります。蓮池・ボート池の周辺を散策、歳末で大混雑のアメ横を避けてJR御徒町駅に1時半ゴールしました。少し早めのゴールでしたが、それぞれアルコール・お茶など二次会の楽しみがあり、来年も元気で参加、再会を期して散会しました。

次回は、1月に下記のとおり開催しますので、友和会員または現役の方で参加ご希望の方は、幹事までご連絡ください。  (締切り1月5日)

  日時 1月12日(土)
  集合 10時 浅草寺・雷門前
            (大提灯下)
  コース 「隅田川七福神初詣コース 8km」
  幹事 後藤武夫    sarry-goto@msg.biglobe.ne.jp
      八尾洋二    yyao@feel.ocn.ne.jp
 
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