. . . .
皆様、こんにちは。
前回の末尾で「体を柔軟にするようベッドの上で真向法体操」に励んでいると書いたところ、真向法とはどんな体操かとか、自宅で個人的に5年実行していて快調ですというメールをいただきましたので、急遽、真向法体操について取り上げることにしました。

病臥雑感(7)
 「ベッドの上で真向法体操」
?                   
“病室の一患人” 南山翠春
(井出昭一)
 私は会社時代の先輩に勧められて真向法体操を始めてちょうど10年となり、新宿住友ビル4階の朝日カルチャーセンターの教室に毎週金曜日(10:00〜11:30)通っています。(正確には、「昨年11月まで通っていました。」)
 会社時代は日曜日が週の節目でしたが、定年後は金曜日の真向法が私のシニアライフの節目となっています。朝日カルチャーセンターの教室は、公益社団法人真向法協会の佐藤良彦会長と佐藤康彦指導部長が直接指導されますので、最も“贅沢な”教室だと誇りに思っています。
 真向法を長く続けてきた結果、今では腰痛はなく、パソコンを使い続けても肩もこらず、美術館巡りや建物探訪で一日1〜2万歩近く歩いても筋肉痛や疲労も感じません。
 去る11月16日、佐藤会長のもとで段級審査(5段)を受けた直後、膵臓ガンのため急遽入院することになり、我ながら驚いているところです。(入院後、5段の允許状を送っていただきました。)治療が長期のわたるため、毎週金曜日、“真面目に、熱心に”通い続けてきた新宿の真向法体操教室とは残念ながらしばらくご無沙汰です。



 新宿の教室の魅力は、前述の通り指導される先生に恵まれていることのほか、長年継続してきている“生徒”が自主的の懇親会をつくり、望年会(新年会)の会食、新宿御苑で花見、暑気払いなどが催されることです。東奔西走で超多忙の佐藤会長も必ず参加され、教室では聴けない貴重なお話を拝聴できることもありがたいことです。
 さらに“生徒”が幹事役となって、都内近郊の名所巡り、美術館・建物巡り、グルメの会なども行われ、真向法体操以外でも懇親を深めています。
 ところで、私が対峙している膵臓ガンは、自覚症状がないため早期発見が難しい、手術が難しい、手術ができても再発し易いということから「ガンの王様」ともいわれガンの中でも難病だと入院後初めて知りました。なぜこうした難病にかかったか、全く心当たりがありません。
 私の場合、手術では切除が難しい部位にガンがあるため、放射線照射と抗がん剤(錠剤と点滴)の併用によって治療を続けています。放射線照射は土日を除く毎日、28回実施することになっています。ただし、血液検査で白血球(特に好中球)や血小板が減少した場合はその状況により抗がん剤の投与や放射線の照射を中断することがあります。私の場合も、5回照射した後、3日ほど中断しました。発熱、嘔吐、目まいなどの自覚できる副作用はありませんが、ここ数日食欲が衰えて、当初は塩分控えめの病院食に飽きてきたのかと思い込んでいましたが、これも抗がん剤や放射線治療の副作用のようです。
 ありがたいことに病室にはLANが敷かれているため、持ち込んだパソコンでインターネット、メールができますので、2か月ほどの長期入院は初めての経験ですが退屈することなく不便を感じません。
 もし、パソコンに疲れたら直ちに真向法体操ができるからです。真向法体操とはひとことでいうと、股関節を中心に呼吸を合わせて行なうストレッチです。1回3分間、わずか4つの簡単な体操の組み合わせです。特別な道具も必要なく、老若男女、誰でも畳1枚のスペースがあればどこでも手軽にできる健康法です。
 私は病室のベッドの上でこの真向法を毎日実践しています。特に第一体操は念入りに。なぜかというと、足裏の土踏まずの部分に膵臓のつぼがあるので、両足のそのつぼを両手の親指で指圧しながら第一体操をすると一石二鳥だからです。第二体操と第四体操はベッドの上でだけでできますが、第三体操の場合はベッドと椅子を活用すると開脚ができます。
 真向法は、飛びあがったり跳ねたりしないので音を立てません。そのため静かで周囲に迷惑をかけることなく実行できます。しかも、入院中は時間が充分ありますので、自宅にいた時以上に時間をたっぷりとかけて…。
病床でひとり静かに真向法 朝昼しても夜はまたよし  翠春
  ご興味ある方は、真向法協会のホームページをご覧ください。
 真向法と入力して検索すると「手軽にできる健康体操 真向法」が公式ホームページです。
(2013.1.18)

      筆者へメールをくださるときはここをクリックしてください。

      「病臥雑感」目次へ戻るときはここをクリックしてください。