高島克規のインド日記
マクドナルドのインドへの進出計画
<注>
  1995年6月、KFC(ケンタッキー・フライドチキン、米国)が従来の手法でインドに一号店を出店した。開店(バンガロール)時に、ヒンドゥ保守層などの大反対運動がおき、行政当局も動かした。ヒンドゥ教系の女性団体(VHPの女性部門など)は、「ヒンドゥ教徒にとって食事は、人間を通じて神に捧げる宗教儀式の一つである。ファースト・フードは近年インドに入ってきたものであり、ファースト・フードに含まれる“統一規格食材、有害添加物”は、人体に悪影響を及ぼす。ファースト・フードはインドの伝統文化を破壊するものである」と訴えた。

  後発の「マクドナルド」は、政治団体などにコネをつけ、実に念入りに市場調査を行い、万全の体制でインド市場に参入。インドの「マクドナルド」のメニューは、他国のマクドナルドとかなり異なる。ヒンドゥ民族主義者を納得させる、インドならではのメニューを考案。なるべく刺激させないように、最新の努力を払った。これが奏してマクドナルドの店舗は順調に増えている。