高島克規のインド日記
8月3日(月) ムンバイ(インド)の生活品事情

  今回はムンバイでどのような物が入手できない、あるいは入手しづらいか、を記載してみることとした。一覧表は以下のとおりである。(×:入手不能、△:入手困難)ただし、個人的な経験から記載しているのでひょっとすると間違っているかもしれないが、その点はご勘弁願いたい。

. 評価 コメント
カラオケ × 大体、インド人にカラオケという発想がないようである。
テレビゲーム CD−ROMは入手可能(英語版)。
楽器 ピアノは高価(レンタルあり)。その他の楽器も現地購入は難しい
日本語の書籍、新聞 × 現地に販売店なし。インターネットなどにて取り寄せのみ。
虫除けスプレー リキッドタイプ・クリームタイプ有り。
スリッパ 大きなストアなどにあり。
便座カバー × .
かびキラー × 日本ほど必要ない。
ゴムひも・ジッパー 品質が悪い。
保冷剤 × アイスノン、水枕なし。
強力洗剤 × 住まいの洗剤(マジックリン)や、ガスコンロ用の強力洗剤、カビキラーにあたるものは現地購入が難しい。
卓上コンロ 日本製だとガスボンベの補充がきかない。
タオルケット × .
電気釜 圧力釜でなく保温機能がない
やかん .
白菜 × .
レタス 特別なスーパーに行かないと入手できない。入手しても水洗いが出来ないので美味しく食べる、ということができない。
もやし × .
コンソメ・スープの素 .
コーヒーのフィルター .
割り箸 × .
醤油 .
緑茶 .
長袖ウエア × その他は入手可。

スーパー 醤油(写真をクリックすると他の商品も観れます)

  私の趣味は音楽(楽器演奏)である。インドへ行く前に大いに期待していたのが楽器購入であった。ところが上記一覧でもおわかりのように楽器の入手が困難なのである。インドに行ったら、「シタール(注)」を是非購入したいと思っていた。生徒に聞いても、ヒテーシュさんに聞いても楽器店の情報を得ることが難しいのである。
  以前デリーへ観光に行ったときにシターの店は見つけたがムンバイでは見たことがない。ギターの店は偶然、ムンバイ市内のマクドナルドに入ろうとして見つけた。「シャル(Shalu)サウンド」という店である。店に入るとじろじろと見られてしまった。YAMAHAの電気ギターが一番正面に大きく飾ってあった。店主に「日本人だがYAMAHAのギターは売れるのか」と聞いてみた。「インドではとても評価の高いギターだ」とニコニコして話してくれた。「今度、買いに来る」と言って店の名刺( 261/63, D,N.Road,Fort,Mumbai400001)をもらった。インドの音楽にYAHAMAがこんなに使われているなんて知らなかった。
シタール
 <注>
 北インドのリュート型撥弦(はつげん)楽器。全長約130センチメートル、チーク材製の長い棹(さお)と、カボチャの半割りにチーク板を張った胴体をもつ。シタールは14世紀ごろペルシアのセタールから考案されたといわれ、ラビ・シャンカールの演奏によって世界的に知られるようになった。伝統的なインド音楽やインド・ポップスに使用されるが、60年代半ばからは、ヤードバーズのジミー・ペイジや、ビートルズのジョージ・ハリソン、ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズらが使用したため、欧米のロックファンにもよく知られる楽器になった。

  そして「やかん」である。インドに赴任する前にインドでは「やかん」は入手し難い、とは聞いていたが本当にどこに行っても「やかん」は見当たらないのである。不思議、としか言いようがない。紅茶をよく飲むのにどうして?と思わざるを得ない。
  ある日、アニタさんに頼んで「Bolivali駅」の西側に買い物に連れて行ってもらった。我々は同駅の東、新興住宅地に住んでいる。一方、西側は昔ながらの「Bolivali村」の雰囲気が残っている地域である。西側の金物や、端から端まで探し回った。とにかく売っていないのである。やっと探し当てたが日本で使用している「やかん」とは大違い。取手も金具で断熱対応していなのでお湯をわかすと熱くて持てないのである。最初、店主は300ルピーと言ったが、アニタさんは値切りに値切った、200ルピーである。スゴイ!でも日本円にすると約200円(100ルピー)値切っただけであるから大したことではないが現地に居ると100ルピーも大金に思えてくるから不思議だ。
やかん

  「電気釜」にも触れておこう。日本を立つ直前、ヒテーシュさんからメールが来て「先生、インド用の電気釜(パナソニック製)」でもよければ購入しておきます」と連絡があった。「勿論OKですのでお願いします」と返答した。現地で早速使用してみた。圧力釜ではないのである。ご飯がポリポリで折角の「こしひかり」も全く意味をなさず、であった。2月に家内が来たときに小さな「圧力電気釜」を持ってきてもらった。ところが変圧器を使ってもショートしてしまって使い物にならず、結局、インド用の電気釜(パナソニック製)」の蓋の上に水を入れた鍋を乗せて重し代わりにして炊くことにした。これは意外にも上手く炊けることを発見した。
電気釜
  逆にインドのお勧め品は以下のとおりである。

 シーツ・枕カバー、枕、ベッドカバー、ラグ・敷物・絨毯、クッションカバー、タオル類、衣類

ラグ ポーチ
ハンカチ ポーチ

  上記でもおわかりのように、インド綿は最高水準で安いのである。インド綿の特徴はざっとこんな感じになる。

(1)ざっくりとした素朴な質感
  ラグやマットでよく見られる質感。ざっくりとした生地と通気性の良さが、素肌で触れたくなる気持ちの良い質感を生み出す。

(2)ふんわりやわらかな高級感
  製糸段階でやわらかい糸を作ることが可能なので、ふんわりした高級感を表現することもできる。

(3)目の覚めるような発色
  製糸の段階から色染めをしているため、発色が鮮やか。また、中国製のプリント製品などでよくある色落ちや色褪せなどのトラブルがない。

(4)インド独特の色合い
  日本製にはない色の組み合わせや、深みのある色合いがインド製独特の雰囲気を醸し出す。

 写真の部屋着は200ルピー(約400円)である。
 ヒテーシュさんから、「日本の友人が大量に買い付けに来る」、という話を聞いたが成程である。
 400円で買って3000円くらいで売るのであれば何回インドに来てもいい、ということになる。
 日本語教師を辞めたらインド綿の買卸でもやるか!
部屋着
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