高島靖男のインド日記
タージマハール
<注>22年間かけて造営されたいとしい妻への記念碑
 ムガール帝国5代皇帝シャー・ジャハーンが、亡くなった王妃のために1632年から22年の歳月をかけて造営。腕利きの職人を集め、のべ2万人が携わったというから、当時としては大国家事業。しかし、皇帝は晩年タージマハールの向かいに黒大理石の宮殿を建てようとしていたが、その矢先に第3皇子によって近くのアグラ城の塔に幽閉されてしまうのである。
 理由はタージマハール建築での莫大な浪費。結局皇帝は塔の中から7年間タージマハールを眺め、その生涯を閉じた。運命とは実に皮肉で残酷である。